
通常、3Dカメラには左右に二つレンズが付いておりまして、
二つのレンズ間の距離を『ステレオベース』と呼びます。
人間の目の幅は、大人でおおむね6センチくらい。
そして、この幅がいちばん立体を立体として捉えるのに適した距離は
目からの距離が2〜3メートルくらい離れたものである、とされています。
もちろん人間が対象物を「立体」として捉える場合、他の情報も利用していまして、
●コントラストが強いものほど近くにあるように見える(霞んでいるものは遠くにある)
↑真空中の宇宙空間では通用しない
●知っているものなら、大きく見えるものが近くにあるように見える
●左右に速く動くものが近くにあるように見える(あまり動かないものは遠くにあるように見える)
●写真のプリント(反射光)よりも透過光(スライド)のほうが立体感がある
など、いろいろ複合的な要素が絡み合っています。
しかしこれらを判断するのは、脳(ソフト)であり、ステレオベース(ハード)とは根本的に違います。やはりいちばん大事なのは「スレテオベース」なのです。
ところが、最近の民生用デジタルカメラでは、静止画、動画を含めて、ステレオベースをきちんと人間にあわせているのはフジのカメラくらいで、最近次々と発売されたパナソニックやソニーの製品は、ステレオベースは半分くらい。なぜそんな製品ばかりなのだろうと不思議に思っていたのですが、ソニーの3Dカメラの説明に
「1メートルくらい離れた距離のものがちょうど良い」
というのを読んで・・・
これは赤ん坊の成長記録にちょうどいい?
などと考えていたのでありますよ。
3D写真は、カメラが発明された時からある、かなり歴史のあるものですが(初期は風景写真やヌードが多かった)、ぼくが最初に見て感動した3D写真は、中学のときの数学の先生が教室に持ってきた、先生の赤ん坊の写真だったことを思い出しました。
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posted by editor at 11:17|
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